【豆知識】揚げ油の処理と保存方法

調理豆知識

唐揚げ、とんかつ、コロッケ、天ぷら、エビフライなど。
揚げ物は、日本の家庭で欠かせない料理です。

一方で、揚げ物をした後の油の処理に頭を抱える人も少なくないため、料理初心者にとってはハードルが高い料理でもあります。

そこで。今回は、揚げ油の処理の仕方や、正しい保存方法を解説します。
油の保存方法を覚えることで、経済的にも優しい料理に大変身するためぜひ覚えておきましょう。

揚げ油の保存方法

揚げ油を毎回捨ててたらもったいない!保存して有効活用したい!
そんな方に向けて保存方法をご紹介します。
1回目の揚げ物料理で使用した油は、保存した方がコスパも良いのでお勧めです。
ただし、オリーブオイル等もともと煙点(油が煙を出す温度)が低めの油は、劣化するとさらに煙点が下がるため、揚げ物で使いまわすのは避けましょう。

フィルター付きオイルポットを使う

油保存の専用容器であるオイルポットの使用方法です。
初期コストはかかりますが、長期的にみて一番確実で手軽な方法です。

【用意するもの】
・網じゃくし
・オイルポットと付属フィルター

【手順】
①揚げ油が熱いうちに、網じゃくしで揚げカスを取り除きます。
②オイルポットにフィルターをセットします。
③揚げ油が100度以下になったら、フィルターに揚げ油を注いで油を濾します。
 ※季節にもよりますが、加熱終わりから1時間ほどおいて作業するとちょうどいい温度になります。
④油を完全に冷ましたら、冷暗所で保管します。

油こし器と密閉容器を使う

オイルポットがない場合は、こちらの方法で代用できます。

【用意するもの】
・網じゃくし
・油こし器
・油こし紙orキッチンペーパー
・耐熱密閉容器 ※必ず耐熱のものを使用してください!

【手順】
①揚げ油が熱いうちに、網じゃくしで揚げカスを取り除きます。
②耐熱密閉容器に油こし器をセットし、油こし器に油こし紙orキッチンペーパーをセットします。
 ※油こし器がない場合は、耐熱密閉容器の口をキッチンペーパーで覆い、輪ゴムで固定します。
③揚げ油が100度以下になったら、油こし器に揚げ油を注いで油を濾します。
 ※季節にもよりますが、加熱終わりから1時間ほどおいて作業するとちょうどいい温度になります。
④油を完全に冷ましたら、冷暗所で保管します。

耐熱密閉容器には、透明で油の状態が分かりやすく、蓋がしっかり閉まるものが良いです。
耐熱瓶などでも代用できますが、アルミ等を瓶に巻いて光を遮断できるようにしましょう。
油の劣化を防ぐためのホーローなどの専用容器もおすすめです。

油の保存と処分の見極めポイント

油は使用することで酸化が進み、徐々に汚れて劣化していきます。そのため、3回前後使用した油は処分することをお勧めします。また、使用済油を処分するか否かを判断する際は、以下の5つのポイントを意識して見極めましょう。調理内容や使用する油によっても劣化状況は変わるため、使用回数だけで判断せず、油の状態も確認するようにしましょう。

油の色

汚れた油は、色が茶黒色く変色していきます。
黒く変色し透明度が落ちてしまった油は、保存せずに処分しましょう。

におい

新しい油は、ほとんどにおいを放ちません。
一方、使用済油は古くなり酸化が進むほどにおいを放つようになります。
においが気になるようになってきたら、使用するのを控えましょう。

粘土

新しい油はサラサラとしていますが、使用済油は、不純物が混ざり酸化が進むほどドロッとした粘りが出てきます。粘りが気になりだしたら使用するのを控えましょう。

油は一定温度まで加熱すると煙が出て有害物質を発生させます。これを煙点と呼び、油の種類によって煙点の温度は異なります。油は劣化すると煙点が下がる性質があるため、加熱中に煙が発生するようでしたら、速やかに使用を中止するようにしましょう。

保存期間

使用済の揚げ油は長期保存できません。
基本的に1~2週間ほどを目安に使い切るか処分するようにしましょう。

ブログ主は、保存した揚げ油は、再び揚げ物で使用するほかに、味の濃い料理する際の調理油としても使用しています。劣化した油は、料理の味を損なうだけではなく、健康面にも悪影響を及ぼす危険があります。保存した揚げ油は、長期保存や頻回な再利用はせず、速やかに使い切るor処理するよう意識しましょう。

また、未使用の油の場合でも、一度開封してしまうと空気に触れることで酸化が進みやすくなります。開封後は6ヵ月程を目安に使い切るように意識しましょう。

揚げ油の処理方法

油を排水溝に流して捨てるのは厳禁です!
排水溝のつまりや悪臭の原因になる他、水質汚染の原因にもなります。
また、自然発火や捨てる際の隣人トラブルを防ぐためにも液状のまま捨てるのも避けましょう。

揚げ油の量に応じた正しい処理方法をご紹介します。

【油量が少ない時】新聞紙に吸わせる

油の量が少量の場合は、油が冷めてから新聞紙やペーパータオルに吸わせて処分しましょう。
小コストで処理ができるためお勧めです。

油の量が多めの時は、ポリ袋や紙パックなどに新聞紙を入れ、水を少ししみ込ませた後に油を流し込んで吸わせましょう。水は自然発火を防ぐ効果があるため、必ず吸わせましょう。

また、油の量が少量の場合は、片栗粉でまとめることもできます。
油が熱いうちに片栗粉を入れ、ドロッとした状態になったらポリ袋や紙パックなどにまとめて処分しましょう。

【油量が多い時】凝固剤を使う

油量が多い時は、市販の凝固剤を使いましょう。使い方は、それぞれのメーカーの説明欄をよく読んで使用してください。コストはかかりますが、確実な処分方法です。

揚げ油の捨て方

正しい方法で処理した揚げ油は、基本的に燃えるゴミとして出しましょう。
また、地域によっては使用済食用油を回収している他、資源ごみとして回収している自治体もあります。自治体によって捨て方が異なりますので、住んでる地域のごみ回収のルールに従って捨てるようにしましょう。

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